病気腎移植に関する独言:万波誠医師/宇和島徳洲会病院
結果ありきの調査委員会結果と日本移植学会の茶番から厚生労働省が病気腎移植方針発表
厚労省、病気腎移植認めず 移植法の運用指針改訂へ
宇和島徳洲会病院の万波誠医師らによる病気腎移植をめぐり、厚生労働省は19日までに、現時点では病気腎移植を認めないことを、臓器移植法の運用指針に新たに盛り込む方針を固めた。
日本移植学会など4学会が先月、病気腎移植の医学的妥当性を否定する声明を出したのを受けた措置。現行の指針には生体移植についての定めがないため規定を新設し、23日に開かれる臓器移植委員会に指針の改訂案を示す。
改訂案は「治療で摘出した腎臓を第三者に移植する」病気腎移植を認めないほか、生体腎移植での本人確認や、提供が任意であることの確認の徹底も盛り込む。
4学会の声明は病気腎移植を「現時点では医学的妥当性がない」としたが、倫理指針にのっとった臨床研究を否定する内容ではないため、厚労省は病気腎移植の将来的な可能性については検討の余地を残す考え。
万波医師らによる病気腎移植は計42例が判明している。
(4月19日21時23分)- 山陽新聞ニュース
さて、どこから反論するべきか?、あまりにも呆れることが多すぎて、いったい何を考えて居るのだろうとすら思う。
まずはじめに、今回の病気腎移植は事件ではない。被害者も加害者も居ない。あくまでも現場で納得して行われた医療であると私は思っている。
そして一連のマスコミの報道内容は、あまりにも知らない人間をバカにしたごとくのまるで情報操作に近い。如何せん調査不足で言われたままの安易な内容があまりにも多すぎる気がする。
今回の経過のひとつ、宇和島徳洲会病院の病気腎移植を話し合う調査委員会の中で出してきた結果に対しては懸念することが多くある。
そのひとつは、腎摘や各症例に対してその治療指針が提示されたようになってしまっていること。
今回の場合のケースはほとんどの腎摘がデフォの医学ではないと否定されたわけだが、腎臓の罹患部位のみを摘出し修復を施し自家腎移植って・・・あーた、それだけの医療(腎臓の部分切除、自家腎移植、再建術など、全摘以外の術式)をパーフェクトに施せる医師がいったいこの日本に何人いるのでしょう?。
>大島副理事長は「4cm以下の腎細胞がんなら摘出しないのが原則」
この数年間で部分切除された症例がいくつで、全摘がいくつかを教えて欲しい。決して部分切除が日本での腎細胞がん診療のデフォルトなんて言えない数字が出るはずだ。
一度取り出し,治療した腎臓をホストに戻すという自家腎移植の場合、取り出したその場所には戻せない。摘出とは別の場所(背部)を切開し施術される。切り離せば途端に腎臓周囲の血管は縮みあがり、それを戻す手術自体の難易度は格段に上がる。もちろん患者さんの術中、術後の負担は増し、その危険度も増すことは誰の目にも明らかだ。
それでも今後は似たような症例に出会ったとき腎臓全摘はしないということだろうか?。または、内科治療だけがセオリーだと患者の気持ちは蚊帳の外にするのか?。
泌尿器外科に携わる医師たちに是非聞いてみたい。
そこに可能にさせる技術、設備が存在し、なにより患者さんの強い希望とそれを許すだけのコンディションがあるならそれは理想でしょう。しかしながら、そうでないときは?などと考えると患者の立場ではとても怖い気がするのだが・・・
それでも、調査委員会=移植学会が出した結果に従うのか?世の医師達よ。
病気腎移植調査に対して声をあげた医師達
専門委員会メンバーを兼ねている雨宮医師は、多勢に無勢だったと言いながらも、「尿管狭窄+結石」の一例は個人的には容認できる」と、また「専門委員はカルテを見て、あまり万波先生の話を聞かずに判断を下したが、個々の摘出例の状況について万波先生から詳しい説明を聞けば、専門委員たちの考えも変わるかもしれない」ともコメントしている。
病腎移植の芽「残したい…」 病理医が「良心の手紙」 by:Sankei WEB
日本病理学会理事の堤寛(ゆたか)・藤田保健衛生大学医学部教授
病気腎移植「残す道を」 広島県医師会が容認見解
広島県では、呉共済病院(呉市)の光畑直喜医師が「瀬戸内グループ」の一員として病気腎移植を実施
<シンポジウム内容>
第1部
●演題1 「腎不全の治療、日本の現状、他国と比較して」
●演者 藤田 士朗 フロリダ大学助教授
●演題2 「ドナーを増やすためのUNOS (全米移植ネットワーク)の 努力と役割」
●演者 Timothy L. Pruett M.D.(ティモシー・プルート氏)
米国臓器配分ネットワークUNOS(United Network of Organ Sharing)会長
ヴァージニア大学保健科学センター医師(外科および内科)
●演題3 「患者の治療の選択権」
●演者 林 秀信 弁護士
第2部
●演題4 「腎臓移植、ドナーを増やすために」
●演者 Richard J.Howard M.D., Ph.D(リチャード・ハワード氏)
米国移植外科学会元会長、フロリダ大学教授
●演題5 「がんを持ったドナーからの臓器移植」(ビデオ講演)
●演者 Emanuela Taioli M.D., Ph.D(エマヌエラ・タイオーリ女史)
ピッツバーグ大学教授(疫学、血液学および腫瘍学)
がん予防研究所、公衆衛生学部
●演題6 「瀬戸内グループによって行われた病腎移植42例」
●演者 難波 紘二 鹿鳴荘病理研究所所長(広島大学名誉教授)
●演題7 「腎不全治療の日本における近未来」
●演者 堤 寛(ゆたか)
藤田保健衛生大学医学部教授、日本病理学会理事
第3部 パネルディスカッション
テーマ:「ドナー不足時代の腎不全治療のあるべき姿」
~(略
「病腎移植が解禁されれば、日本で年間何人が透析から離脱できるか?」
どうして、「捨てる腎あれば拾う腎あり」では許されないのだろう。
腎ガンに罹患した腎臓を移植されてもガンになるとは限らない、もちろん、ガンにならないとも限らない。
それならば肝臓ドミノ移植は同じ倫理でないのか?。肝臓ドミノ移植で発表のあったFAP(家族性アミロイドポリニューロパチー)の肝臓に巣くうアミロイドは約20年かかって他の臓器や神経に沈着して、手足の感覚がなくなったり、身体が衰弱したりする。言葉は悪いが発症まで時限爆弾つきの肝臓を移植したわけだ。これこそ確実に100%の確立で元々の肝臓が持っていた病気を引き継ぐ。
これと病気腎移植とどこが違うのだ?。むしろ病気腎移植の方が、病因は取り除かれた状態で移植されてるともいえるのでは?(ネフローゼ以外)。
この整合性をどのように移植学会は説明できるのか、是非伺いたい。
病気の内臓とわかっていても心から求める病んでいる人は実在するのだ。これだけは事実なのだよ。
日本における現状:
現在26万人の方(500人に1人)の方が透析を受けられていて、移植を望んで登録しても、脳死や心臓死からの腎臓は年間150前後しかなく、平均の待機年数は16年となっています。その間に、70%の方が、亡くなられています。
生存率は透析の場合10年で約40%、移植をした場合10年で約80%
日本透析医学会のホームページおよび、日本移植ファクトブックより引用
病気腎移植関連リンク
病気腎移植推進・瀬戸内グループ支援ネット
移植への理解を求める会
ブログで見る病気腎移植の記事(引用)
Because It's There
主に社会問題について法律的に考えてみる。病気腎移植問題カテゴリ
春霞氏のブログ:今回の経緯が最も時系列で理解できると思う必読!
逆風吹く病気腎移植 広島県医師会が容認へ
また、病腎移植問題で、日本移植学会(田中紘一理事長)が米国移植学会に対し、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠・泌尿器科部長らが5月に米学会で行う予定だった論文発表について再考を求める内容の書簡を送っているなど、病気腎移植に関しては ...
病気腎移植に関する社説
病気腎移植―やはり無謀な試みだった(asahi.com 2007年04月04日(水曜日)付 キャッシュ) 社説:病気腎移植 ドナー軽視は許されない(毎日新聞 2007年4月4日 3時23分 キャッシュ) ほぼ同様の論調だと思います。 病気腎移植の医学的または医療的意味 ...
朝日社説 病気腎移植―やはり無謀な試みだった
特にコメントもないのだがというか、この件については私が十分な知識がない。 ただ、全般的に言えるのは。 がんなどの病気の腎臓をほかの人に移植することは多くの問題があり、現時点では医学的に認められない――。 多くの問題が、技術的なものか医師社会 ...
病気腎移植を禁止
脳死や心停止後の臓器移植の場合、がんや感染症の患者からの臓器提供は、厚生労働省の局長通知で禁じられているが、治療目的で摘出した腎臓を別の患者に移植する病気腎移植のようなケースを想定したルールはない。 このため、がんの腎移植は外科医 ...
病気腎移植の提供者のこと
一連の病気腎移植が世間を賑わせていますね。 10日ぐらい前だったでしょうか、東京新聞の投書欄に実際に病気腎移植を受けた弁護士の林秀信氏の投稿がありました。(彼の開設する病気腎移植支援サイト) その中で「一連の治療において、患者にも提供者にも ...
ネフローゼの病気腎を移植すると、半数が数値改善した。
宇和島徳洲会病院の万波誠医師らによる病気腎移植問題で、同医師が以前勤務していた市立宇和島病院は18日、同医師が行った病気腎移植について医学的見地から検証するため、外部の医師も交えた専門委員会を開いた。 委員長の野村芳雄大分大名誉教授 ...
米移植外科学会元会長、都内で記者会見“病腎は検討対象にできる”+国際 ...
愛媛・宇和島徳洲会病院の万波誠医師による病気腎移植問題で、全米移植学会の元会長と万波医師が18日、東京都で共同会見を開き、「病気腎移植は今後、移植の新たな道として、検討対象にしてもよいのではないか」との考えを示した。 ...
奈良市職員休暇休職問題:「早期の給与返還図る」 民事提訴で副市長が ...
宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)の万波誠医師(66)らによる病気腎移植問題で、岡山県などの弁護士15人が17日、患者の意思に反して病気腎移植を禁じないよう求める意見書を柳沢伯夫厚生労働相に郵送した。 送ったのは、呉共済病院(広島県 ...
病気腎移植問題
病気腎移植問題 ニュース- 「病気腎移植の道も探るべき」 - 中国新聞 (18日12時2分) - <病気腎移植>禁止反対で弁護士が意見書(毎日新聞) (17日19時0分) - 病気腎移植テーマにシンポ - 中国新聞 (16日15時2分) - <病気腎移植>提供した香川労災病院 ...
病気腎移植問題
病気腎移植問題 ニュース- <病気腎移植>禁止反対で弁護士が意見書(毎日新聞) (17日19時0分) - 病気腎移植テーマにシンポ - 中国新聞 (16日15時2分) - <病気腎移植>提供した香川労災病院が「摘出は妥当」(毎日新聞) (11日23時56分) - 香川の4例 ...
関連する記事:2件
- 病気腎移植に関する独言:国際腎不全シンポジウムの報道(2007年04月21日 04時10分)
- 病気腎移植に関する独言:病腎移植なぜ違う生着率?(2007年04月17日 03時34分)
コメント
はじめまして、記事での紹介とTBありがとうございます。
>今回の経緯が最も時系列で理解できると思う必読!
ありがとうございます。
万波医師は、殆どの患者に感謝され、何時間でも患者に説明し、報道陣の一人が「頻尿で困っている」と言うと、車から降りて「いつから?」など煩がらずに対応した……。そして、ブラック・ジャックと言われるほど腕がいい。
こういう事実があると、一方的な万波医師批判報道はあまりにも疑問に感じました。臓器不足という現実にどう対応するのかも問題です。なので、この問題をずっと追い掛けているという感じです。
>そうでないときは?などと考えると患者の立場ではとても怖い気がするのだが・・・
同感です。患者の状態無視で治療を行う医師ってかなりいるのだろうかと、怖さを感じます。
投稿者: 春霞 | 2007年04月22日 00:23
>春霞様
どもすみません。
ご挨拶もなく大変まとまって良いブログでしたので紹介させていただきました。あれだけの資料を扱いまとめるご尽力に頭が下がります。
どうぞ、よろしくお願いします。
投稿者: pekestyle | 2007年05月01日 14:29
移植を受けて透析から解放された患者はいいが、万波医師にだまされてまだ機能する腎臓を奪われた患者はどうなのか?
万波医師擁護論はこの単純な視点を無視している。
投稿者: いわもと | 2007年06月16日 23:50
はじめまして千葉のかむけんです。
ただいまTBSの万波医師特集(保険医取り消し直前中止)
を見ました。
よかったです。
ポイントはいくつか。
・病気腎の移植において医師の真摯な誠意と行動をもとにおこなった医療であって、患者の負担は顕著に軽いこと。
・癌のリストア腎において、オーストラリアの医師も49例おこない
1例疑わしい結果であること(がん細胞の非順応性、移植患者の免疫力のホームアンドアウエイが存在すること。これだけでもすばらしい発見だと素人目におもう)
がん細胞は、万能ではなく内弁慶である可能性の証明。
・なにより厚生労働省の無策である。究極の選択をできない役人の考え方!
いままでひとりで大変だったと思います。
一概に病気腎移植の危険も考えられますが、この小さな大事な芽を
もっと後輩や立ち上がってるほかの病院の医師と分かち合い責任負担を軽くし、末永くがんばってください。
わたしは工学部出身ですが、かつて母校の医学部編入の過去問題を
学部事務へもらいにいったことが
4年ほどまえにあります。
すばらしい冒険です。
もし許されるならばまたはyるされなければ、海外の免許にてやられたらどうだろうか?
みんな援助してくれるとおもいます。
がんばってください!
ずるがしこいことさえなければ
万波先生は後世まで称えられます!
投稿者: かむけん | 2008年05月27日 00:33