クチコミマーケティングの罠
クチコミマーケティング=ブログPR広告
個人のブログを登録させその中で指定の商品、サービスなどについての記事を書いてもらい報酬を渡す。(多くはこのパターン)
アフィリエイトが絡んだ消費者プレビュー、アドセンスなどとも形は似ているが、最も異なる点は掲載した記事と引き替えに報酬が貰えるところ。
つまりは立派なサイト掲載広告だ。確かに最近、目立ってきたと思う。まさに、情報スパムでうんざり食傷気味。
クチコミマーケティングブームは幻想にすぎない
ECサイト初となるトラックバック対応やリマインダサービス、bk1はてな、bk1カートバーをプロデュースした河野 武氏の現状のいわゆるブログPR広告の流行批評、警鐘である。非常に内容が興味深い。
河野氏の語る問題点を要約
「企業とブロガーの良好な関係構築を手助けする」という本質部分がほとんど消えてしまっている
* 適切なブロガーを抽出する視点が欠けており品質管理に問題。
* ブロガーから依頼主企業を評価したり排除するシステムがない。
* ページビューだけの認知だけではブログの影響力は評価できない。
* リンクテキストまでを指定するのはSEOスパムではないか。
* 広告表示が義務付けられていないため、責任の所在が不明確になっている。
特に共感できる点。
広告表示をしないということは責任回避と言い換えられます。つまりブロガーが書いている内容に(依頼企業もブログPR広告サービス事業者も)誰も責任を取らないということです。もちろんブロガーには自由に記事を書いてもらうことは大前提です。それをコントロールすることは絶対にしてはならないことです。しかし法に準拠することや他社批判を禁じることは「広告主」としても「広告代理店」としても統制しなければならないルールのはずです。なぜならばこれは「広告」だからです。
-----中略-----------
今まさに起こっている問題はこのような悪循環が加速していることなのです。ブロガーとどう付き合っていいかわからなくて困っている広告主企業、彼らにブロガーとの間違った付き合い方を指南する代理店、そして記事広告をアフィリエイトと大差ないと勘違いしている小遣い稼ぎ目的のブロガー、この組み合わせがブロゴスフィアを汚染し、ひいては検索結果を混乱させ、ネットにおける言論の自由さえ奪いかねない、そのような危機的状況を生み出そうとしているのです。私たちすべてが、このどこかに関わる可能性があります。(記事から引用)
実はほんの数年前、この「クチコミ」の威力を利用しネット店舗の経営展開戦略に使っていたことがある。ブロードバンドがまだまだ普及する前のことでネット通販を取り巻く環境として
- 消費行動がまだまだ保守的(慣れないネットでの買い物で失敗したくない、よくわからないという意識)
- 回線も遅く、サイト表現技術も未熟であり、画像も低解像度などで掲載商品の説明不足、表現不足を補う意味合い
- ネットが生活の一部に流入しつつも、まだまだ革新的で新鮮なイメージ(ネットでの情報検索・掲示板・製品評価サイトが出揃っていない)
- 組織としての広告の効果減退(広告に対する不信感、マス広告における効果減退)
- 身近な商品購入でなく入手しにくい珍しい商品が主流であった(見極めを他人の評価や体験に頼る、知っている人を捜す)
つまり、『試してみよう!』『いいかもしれないぞ』という気持ちにさせるのは、今までの見慣れた広告宣伝ではなく、ネットという特異な環境では例えバーチャルな仲間意識でも身近な人から背中を押されたという理由付けが効果的だったからだ。もちろん、ネット上でそれが表現されれば検索対策(SEO)としても相乗効果を示すわけで、この手の仕掛けとしては効果的だったといえる。
ただし、期待するモノは同じであっても河野氏の警鐘するクチコミマーケティングとは異質だといえる。
恣意的な操作でも火をつけることは可能だ。しかしながら、その先の評判はいくらコントロールや誘導、工作したとしても、肝心の内容がハリボテで魅力がなくては持続力もなく、「生」で「今」の声も共感も生まれない。これはネットに限らず実生活でも同様でむしろ、諸刃の剣になる危険性がある。(なんせ、悪評はあっという間に広がるよなぁ。人の口に戸板は・・・つーことだw)
当たり前のことだが、商品やサービスについて消費した体験の本音だからこそ、その「クチコミ」は意味を持ち抜群の影響力を発揮する。
つまり、仕掛けと言っても大したことでなく、その真の意味の「クチコミ」が効率よく拡散させ、できるかぎり多くの人の目に触れるようにし、情報を共有していると感じられる仲間意識を煽っただけでのこと。何も特別なことではない。
むしろ、その中でコントロールすべきなのは提供する側のサービスや商品であり消費者の声を真摯に聞く意識、何を今すべきか見極める対応だろう。
企業努力なくして成功はあり得ない。今さら言うのも恥ずかしい基本中の基本だし。(笑
また、それも時間の経過でめまぐるしく変わっている。現在では同じ手段ではもちろん無理であり、利用者も提供者以上にネットや情報に慣れ賢く成長しているはずだ。
この手の広告形態は日本の場合、アフィリエイト会社とSEOコンサル会社のおおかた2方向ではあるが、諸外国とは異なり、ある意味特殊な形で広がり普及していったように思える。
そしてあまりにも危機意識が希薄すぎ。
・・・日本人特有の気質なのかしらん。 ガ━━ΣΣ(゚Д゚;)━━ン!!